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不動産の登記

相続登記をなめたらあかん(平成22年3月22日記事 )

こんにちは。

この三連休で2キロ太ったイデです。運動もせんと食べ過ぎたのが原因かと…

今日の転載は、前回のフリに対する解答編です。

中途半端な知識をもって、「名義変更は別に義務じゃないんでしょ?」なんて

仰る方がいらっしゃるもので…

放置していても、それはそれで構わないけれど、結果どうなるのか、

これについては、知っておいた方が良いと思われます。

以下、転載分。

 ↓ ↓ ↓

ようやく解説編です(-_-;)

そう言えば、説明してなかったかもしれません。

相続登記とは、なんぞや??

 → 不動産の所有者がお亡くなりになったあとに、その不動産の所有権が誰に移ったのか分かるよう

    名義の変更をすること、です。

前回、6年前に亡くなった山田一朗さん名義の不動産について話し合いもせず放っている状況であると設定しました。

名義変更をしていない状況では、要は、「誰が所有者か確定しとらん」ってことです。

一応、相続人が法定相続分の割合で共有しているものとされますが、いつでも遺産分割協議ができる状況に

置かれているため、非常に不安定です。

ですので、もし放置しておくと…こんなことがあるかもしれません。

①相続人である長男と次男が亡くなってしまった。

→ 長男と次男の相続人が話し合いの当事者となってしまう(仲がよければいいですが、そうでなかったら…)

②商業施設建設計画が持ち上がり、駐車場にしている土地が高く売れそうである。

→ せっかくのいい話だが、相続登記が終わっていないと売れない(正確には買主が買いません…)

③妻・花子さんが重度の認知症になってしまった。

 または脳梗塞で倒れ意識不明の状態になってしまった。

→ 意思表示が困難なので、このままでは話し合い自体できない(相続人全員の合意が必要です)

④花子さんの施設入所のため、自宅土地建物を担保に、まとまったお金を借りたい。

→ これまた、まず相続登記をしないと金融機関が動いてくれません

⑤長崎の山が土砂崩れを起こした。

→ もし誰かに損害が発生したら、全員で損害賠償責任を負わなければならないかも…

⑥長男が支払い続けた相続不動産の固定資産税の支払いを兄弟に請求してきた。

→ 相続分に応じた支払い義務があります

現在は、相続人全員の共同所有という状態ですので、その不動産について何か起こったときは、もちろん

全員で対処せざるを得ません。

たとえば、上記②④のように、不動産を『売る』『担保にしてお金を借りる』などで活用したくても

全員の同意が得られないならどうしようもなく、せっかくのチャンスを逃す可能性があります。

また、上記の⑤のように、例えば不動産の管理不足によって誰かに損害を与えたことで損害賠償

請求されたら、全員で賠償する必要があるのです。

以上を踏まえた上で、次回 『まとめ編1』 です。