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企業法務コラム

何が個人情報?

「個人情報なので教えられません。」

「この電話番号はどこで知ったんだ?個人情報の流出だ!」

どこかで言われたことありませんか?個人情報保護法が施行されてから、世間ではやたら個人情報に厳しくなった印象があります。いや、それは違う(誤解や過剰反応)だろ、と思うことも少なくありません。

皆さん簡単に個人情報と言いますが、個人情報って何ですか?と問うて、きちんと答えられる人はどれくらいいるのでしょうか?今は個人がSNS等ですぐに情報発信できる時代ですので、経営者たるもの、何が個人情報にあたり、どんな取り扱いをしなければならないか程度の基礎知識は持っておくべきものと思います。

まずは、何が個人情報にあたるか抑えておきましょう。法律では、「個人情報」は、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)と定められています。

すなわち、個人(外国人も含む)の氏名、年齢、性別、住所、電話番号、家族関係、映像、音声、職業、健康状態、諸活動などやその個人に対する判断・評価、その人が創作した表現・ノウハウなどの情報が個人情報にあたります。ただし、あくまで「特定の個人を識別できるもの」に限定されています。

また、個人情報保護法の対象となるのは、国や自治体のほか5000人を超える個人情報を管理する事業者です。ですから、これに当てはまらない企業は法の規制から外れていますが、世間一般の人はそんなこと関係なく、何かあったときには個人情報のセキュリティに甘い企業だとしか認識されません。

個人情報漏えいをしてしまうと、社会的信用を失うのはもちろんのこと、損害賠償といった金銭的損失も被ります。いま一度、管理体制を確認しておきましょう。

BisNavi201610月号掲載