バイトテロの脅威
くら寿司・ビックエコー・セブンイレブン・ファミリーマート・バーミヤン・すき家・大戸屋、これら名だたる企業に共通するキーワードは…もちろんお分かりですよね。昨年末から今年にかけて、アルバイトが引き起こした「バイトテロ」に遭った企業です。バイトテロと呼ばれるSNSにおける不適切な発言や写真・動画の投稿は、平成20年あたりから出始めていましたが、最近は一気に開花したような様相を呈しました。改めて、SNSは恐ろしいと認識した方も多いのではないでしょうか。
引き起こした彼らに悪意があったわけではなく、悪ふざけしていただけで結果的にバイトテロとなったとは思いますが、事業者側としてはたまったものではありません。
バイトテロにあたる行為をした従業員に対しては、刑事上は信用棄損罪・業務妨害罪・器物損壊罪などに問える可能性があり、民事上は不法行為に基づく損害賠償請求ができます。
とは言え、あくまで事後的なものですから地に落ちた消費者からの信用は簡単に回復できませんし、例え従業員に損害賠償を支払えという判決が出たところで、実際に金銭を支払ってもらえなければ、全く意味がないことになります。
したがって、こうした問題を起こさないために一番良いのは、アルバイトを雇わないことになります。次に、ルールの策定や従業員教育の徹底、現場責任者のルール運用の徹底などが考えられます。 いい大人である私たちは、バイトテロにあたる行為をしてSNSにアップすればどんなことになるか分かりますので、そんな馬鹿なことは(きっと)しないと思いますが、想像を超える馬鹿者は必ず一定数います。従業員を雇用する時は、そのことを前提として対応する必要があるでしょう。御社では、何か対策を取られておられますか?
BisNavi201903月号掲載