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企業法務コラム

中小企業の事業承継②

1月15日、「ガイアの夜明け」というテレビ番組で、“後継ぎ”募集します~ある商店街の180日の戦い~が放送された。

静岡県JR清水駅前にある乾物屋「蒲原屋(かんばらや)」を舞台に、後継ぎが身近にいない現店主(69歳)が、全国初の後継者公募プロジェクトを行い、数か月かけて後継者を選定していく、という内容だ。

この番組を見て、強く印象に残ったのは、経営者の事業にかける“想い”である。こうした経営者の“想い”を後継候補者にきちんと引き継いでもらうためにも、以下に挙げる事業承継の選択肢と考え方のポイントを知っておくのは有益なことである。

【承継方法の選択肢】

①株式は親族が承継し、経営も親族が行う

②株式は親族が承継し、経営は親族外の会社 

 内部の人材が行う方法(所有と経営分離)

③株式は親族が承継し、経営は親族外の会社

 外部の人材が行う方法(経営プロ登用)

④親族が、株式を社内の経営陣や従業員に売

 却する方法(MBO・EBO)

⑤親族が、株式を外部の会社や個人に売却す

 る方法(M&A)

⑥廃業(自主的解散・倒産)

【ポイント】

①事業を継続するか否か②株式を保有し続けるか否か③経営者は親族内から選ぶか否か④株の売却先をどうするか

事業を続けたくても「後継者がいない」問題、日本全国で数多くの企業が直面していることだろう。だが、いないいないと言っているだけでは何も始まらない。経営を維持発展するため、後継候補者の人物や手腕を見極めるために、上記を参考にしながら、まずは後継者の選定と承継方法の選択という行動を始めよう。何事も早め早めが肝心だ。ご相談はいつでもどうぞ。

BisNavi201302月号掲載