質問されて一番困る質問です。手続の全体像や見通しがたっていない限り「算出(計算)のしようがない。」というのが正直なところです。

例えば、“相続による不動産の名義変更”という依頼1つとっても、不動産の評価額はいくらか、戸籍謄本の収集はどちらが行うのか・何通取れるのか、登記申請が1回で足りるのか否か、遺産分割協議が必要なのかそうでないのか、判断能力のない相続人がいるのかいないのか、など費用算出のポイントがいくつもあり、依頼者の状況によって金額は千差万別です。

どんな手続や書類が必要かは、依頼者ご自身で判断できることでは（たぶん）ないため、司法書士側も情報不足な中では無責任なことは言えません。

とは言え、ざっくり知りたいという思いもよく理解できますから、今までの経験からこういう条件に当てはまれば、だいたいこのくらいの金額とか、いくらからいくらの範囲内、などとはお伝えするようにしております。口に出した金額が絶対ではない、ということだけ念頭に置いていただければと思います。

何ともお答えしようがない質問です。

司法書士の報酬は自由化されておりますので、同じ手続でも報酬が異なることが多々あります。事務所の規模や人員、その手続の得意・不得意・専門性、かける工数、かかる時間、サービスそのものの内容(必要最低限だけのサービスかアフターフォローまで含むのかなど)など事務所ごとに違うはずですので、逆に同じだとおかしいと言えます。

また、他所様と比べている場合、与えられている前提情報が異なることがありますし、仰っている費用も司法書士報酬だけのことなのか、それとも実費も含めた総費用のことなのかもこちらでは分かりません。

さらに、高い安いは価値観の話でもあります。同じサービスを提供したとしても、ある人にとっては安く感じられ、ある人にとっては高く感じられるものでもあります。

当事務所の報酬は、いわゆる相場の範囲内で適正であるとは思っていますが、一番安いわけではありません。もし、とにかく費用を安くしたい、一番安いところに依頼したい、というように依頼の判断基準を「費用の安さ」だけに置かれている場合には当事務所は適さないと思いますので、最初から他を探していただいた方がよいでしょう。

ご依頼を検討している内容によって、変わります。

例えば、不動産登記(所有権移転)なら、

①現在の権利状況の分かる書類(登記情報や権利証など)
②不動産の直近の固定資産税評価額の分かる書類(納税通知書、評価証明書、名寄帳など)
③移転の原因(売買、贈与、相続、財産分与、交換など)

が最低限必要です。その都度ご案内しますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

事案によって異なりますが、通常は、

(1)登記や裁判書類作成に関する案件

①最初に「前受金」(実費預かり分)をいくらかお預かりし、手続終了後に残額をお支払いいただく
②着手時または登記申請時・書類提出時に全額お支払いいただく
③最後に全額お支払いいただく

のいずれかが多いですが、基本的には、①か②でお願いしております。

(2)訴訟代理に関する案件

着手金と前受金(実費預かり分)を最初にお支払いいただき、成功報酬を事件終了後にお支払いいただきます。

(3)遺産整理や不動産の売却代理など

前受金(実費預かり分)を最初にお支払いいただきますが、報酬については、司法書士の専用の預かり口座にて預金解約金や売買代金をお預かりするため、その中から依頼終了時に清算します(通常、手出しはありません)。